日本製 アイレスフレックス Z 型 w/Coral 7.5cm3.5 搭載機 後期
日本製 アイレスフレックス Z 型 w/Coral 7.5cm3.5 搭載機 後期
世界最大級の二眼レフ総合サイトの二眼里程標によりますと・・・アイレスフレックスの製造元、アイレス写真機製作所の前身はヤルー光学。35mm二眼レフのヤルーフレックス(yalluflex)は、製造台数 50台ほどの超コレクターズアイテムで ビエナの某オークションで 落札額 500万円が有名。社名変更直後から6x6判二眼レフを販売・・・と紹介されています
そのアイレスフレックスの最終期に nikkor Q・C 7.5cm3.5 を搭載 したアイレスフレックス Z 型が1954年に登場しています。定評のあった日本光学(ニコン)のレンズを装備し 構造/スペック的には オーソドックスなローライコードタイプで、ニコンの意向に沿った完成度の高いボディとなっていたのです。
ご存知の通り、アイレスブランドではニッコール・ズイコー・コラールと三種類のレンズが販売されたのですが、日本光学は二眼レフを生産しなかったので、ニッコールレンズを使える二眼レフは ご案内のアイレスフレックスZ型にアイレスオートマットと 海外輸出専用のタワーブランドのみだとされていますから、かなり少ないのは確かです。
アイレス写真機製作所は1950年(昭和25年)8月に創立され、その翌月に最初のカメラとして6x6cm判二眼レフのアイレスフレックスY型を発表しました。折から日本では二眼レフカメラのブームが始まり、この波にのってアイレスフレックスの販売は好調なすべり出しをみせたそうです。
しかし二眼レフの大ブームが到来すると数多くの大小メーカーが乱立して乱売合戦を繰り広げるようになりました。その中で抜きん出た特徴を出すことを考えていたアイレスは、いまで言う差別化としエ当時世界的な脚光を浴びつつあった日本光学工業の設計者三橋剛が 戦時中日本光学工業(現ニコン)戸塚工場の監督官をしていたつながりから 大井製作所長を退任した五代正友氏の繋がりからニッコールレンズ採用に成功することになったとの事
そもそも日本光学自身、戦争後に民生用カメラへの参入を決意した際、当時大ブームになりかけていた6x6cm判二眼レフカメラの開発を検討しましたが、製造上の問題が多く断念したという経緯があったということです。
日本光学は天下のニッコールレンズをアイレスに供給するに当たり、ボディ側の精度や品質を日本光学の自社基準に合致することを求め、これがアイレス写真機製作所の技術力を大幅に向上させることにつながって、今回ご案内のアイレスフレックスの4作目の シリーズ最上位機 アイレスフレックス Z 型を発売するのですが
当時は日本光学としても硝子材料の不足などから製造可能なレンズの本数に限界があり、そのため肝心のニッコールレンズの供給量が充分でなく、オリンパスのズイコーからの供給も十分ではなかったらしく 傘下の昭和光機によるコーラル75mmF3.5をラインに加え 幅広く市場ん対応されたのでしょう。
発売当時もレンズによって価格差があったが、現代でも神話にも似たニッコールレンズの評価により同レンズ付のみが高価に取引されているのはご存知の通りなのですが、自分は昭和光機によるバヨネットマウントのコーラル75mmF3.5付が 後期に少数存在したと聞いたものですから、もう いけません 凝り性発動・・・
米国の代理店シアーズローバックへのOEM版 タワーレフレックスには、ニッコール付のみが供給されたようで、アイレスフレックス銘ではコーラルレンズ付が輸出向けだったようですがレンズ鏡胴先端がバヨネット式ではありません
自分が探し込んで見つけた Z型はあえて バヨネット式コーラル付きモデルをご案内しております、自分の感覚ですが 輸出向けが多かった普通のコーラルモデルよりもバヨネット式コラールレンズ搭載機の方が見つけにくく、一般的に珍重されるニッコール付きの方が中古市場でも見つけやすいと自分は思います。
さて、状態ですが 外観的にレザーのシボニにはいり込んだ汚れ、シャッター固着、ホコリだらけのピントグラスと ある種のコテコテ状態で、年代もあり、絞り/シャッター機構のグリスアップのため剥がすレザーがぺリぺリに割れレンズ部は代替レザーとなっています、オリジナルにこだわる方には不向きです、ご注意下さい。
またペイント仕上げ部にレタッチ跡?あります、絶体の外観優先の型は避けられた方がいいように思いますが・・今回は『バヨネットのコラール 搭載機』というのが 売り なのでご理解を賜りたく思っております。
シャッター機構に3ヶ月の保証が付いております、構造的に手間のかかる整備となり 決して格安では無いのですが、整備された アイレスフレックスの ラストモデル Z 型 コラール 7.5cm3.5 搭載機を・・・お探しの方に・・・おススメです。念のた各部点検後の発送としております。
■シャッター機構など整備を済ませ 滑らかな動作です。
■外装レザーのシボに はいり込んだクスミ感あります(写真参照)。