ドイツ製 【仕切り直し】 カール・ツァイス テッサー 75mm3.5 搭載 スーパー セミ イコンタ V 型
ドイツ製 スーパー セミ イコンタ 6X4.5 V 型 カール・ツァイス テッサー 75mm3.5 搭載機
さて今回は、過日 かなりレアな ツァイス・テッサを搭載した スーパー セミイコンタ の最終型とされる、MX切り替え可能なシンクロコンパーを載せたスーパーセミイコンタ V 531型をご案内したのですが 外観に目立つアタリがあるとの事で 板金屋さんに修正をして頂き 改めてのご案内です・・・非常に丁寧な仕上げで 流石と感心ております・・・では
これまでのフォールディングカメラは前蓋を開け、レンズを所定の位置まで引き出し撮影となるのが主流の時代、イコンタは強力なスプリングの反発力によりボタンひと押しで組みあがるのです。
ピント調整も機械的にではなく光学的に伝達するドレーカイル(回転する光学楔)をツァイス・イコンとカール・ツァイスが開発、目測式距離合わせのイコンタに対して距離計連動機をスーパーイコンタとして1934年に6X9と 6X4.5を発売、後継機へと展開してゆきます。
さて、初代の6X4.5のスーパーセミイコンタはシャッターレリーズがシャッター直接であったのを、ボディシャッターとした当機を我国ではIA 型と呼び、その後軍艦部をクロームメッキしたものをII 型と区別し、ペイント派と近代派に好みの分かれるところです。
その後、多重露出防止装置と反射式視野枠のアルバタファインダーを載せ、シンクロを追加、さらにストロボ対応のMX切り替えシンクロとした、ご紹介の V型となるのです。
また商品サイクルも穏やかな時代、生産期間が長く高価だったスーパーイコンタ系は、レンズ・シャッターなどによるバリエーションはもちろん、メーカーサイドでシンクロ、レザーなど加工されたものもあり、そのアタリのバリエーションや薀蓄物語もコレクターには楽しめるところなのかもしれません。
さて、今回は前述の最終型とされるツァイス・テッサー搭載のV型、板金修正を済ませ 堂々のご案内です、前オーナーもかなりに大切にされたとの事、とはいえ、裏蓋エッジ部の小さな以外はヒンジ部もキレイですし、レザーにキズも少なく、大切にされていたのは間違いないようです、これは かなりのものではないかと思われませんか!。
テッサーも時代によってイエナ、オプトン そして1953年にカール・ツァイスと改名し生産完了となりましたから ある意味 数が少なく 72年前の機械で調子のいい機械は コレクター間を行き来するものの 市場には出回らず ブームのころは ツァイス・イコン・テッサーの搭載機は 程度ともかく動くものは 十ウン万円が当たり前で、後ずさりするしかなかったのですが、相場も沈静化したこともあってこのお値段です。
あの頃の価格を知っている自分から申しますと いまは コレクターにとっていい時代だなぁと思っております、年代もあり 経年の小ボコり、ネバリなども心配、念のため、距離計、シャッター、距離計など整備を済ませました、シャッター機構に3か月の保証が付いています。
■外観、前述内容 特に不具合は無いように見えます。
■距離計作動、シャッター 全速動作します。
■フィルムは120規格。
■レンズに目立つカビ・キズ・クモリないように見えます。