ドイツ製 Zeiss Ikon ユニバーサル スーパーシックス V型 w/Opton Tessar 7.5cm2.8 戦後後期型
ドイツ製 Zeiss Ikon ユニバーサル スーパーシックス V型 w/Opton Tessar 7.5cm2.8 戦後後期型
ツァイス・オプトンは、第二次世界大戦後にドイツの東西分割で、連合軍によりオーバーコッヘンに移動させられた元カール・ツァイスに付けられたブランド名なのです。
Zeiss Opton ブランドは1946年から1970年まで主に旧東側で使われ、西側の元ツァイスも 当初は、
Opton Optische Werke Oberkochen GmbHと称していたが、諸事情で東側からクレームが付き、
Zeiss Jenaとの商標紛争を避ける為に、東側へはZeiss Opton 銘として出回ったのです、ある意味オリジナルなのでしょうねぇ・・画質には定評があります。
それでは・・・まず イコンタ物語を駆け足でご紹介しますと
1926年に設立されたツァイス・イコン初のオリジナル製品がイコンタで、オリジナル・ローライフレックスと同じ1929年に発売された。
設計はナーゲル博士率いる技術陣であったとされている、それまでの蛇腹付きたたみ込みカメラは、前蓋兼ベースボードを開け、その内側のレールの上に鳥居(レンズを取り付けたフレーム)を引き出す、乾板用ハンドカメラと同じ形式、操作が主であった。
その後に前蓋を引き下ろすと 鳥居が立ち上がる セルフエレクティング型と呼ばれる形式があったが、それを発展させ、強力なスプリングにより ボタンひと押しで撮影態勢に組みあがるようにしたのがイコンタの始まりです。
今回はV型までの物語は省略いたしますが、6x6cm判のドレーカイル式連動距離計を備えたスーパーシックスの最終型で 単独露出計まで内蔵した最高級機の最終型・・・ユニバーサル・スーパーシックスV型(533/16) 戦後後期型のご案内です。
スーパーシックスのシリーズは、イコンタの中ではもっともツァイス・イコン社が力をいれたモデルであると思います。なぜなら他のフォーマットでは最後まで実現していないフィルムの自動巻き止めを戦前のⅡ型からいち早く実現し、レンズもテッサー80mmF2.8というシリーズ一の大口径レンズを搭載しています。
さらにセレン光電池式単独露出計を内蔵したモデルが存在するのもこのシリーズだけなのです。
スーパーシックスで1935年に登場した最初のモデルであるI型は、連動距離計とファインダーが別々
で俗に二つ眼と呼ばれます。まだフィルム巻き止め機構は備わっておらず、ボディ上部のカウンターを見ながら止めなければなりませんでした。
その後登場したⅡ型は背面の赤窓で1を出してから、カウンターダイアルを下に押しながら1になるまで回してセットすると、その後は自動巻止めとなります。
なお、当時のフィルム規格など諸事情で、カウンターが11のため11コマしか撮影できなくなっています、そして 戦後1949年に登場したシャッターが X接点付きのコンパーラピッドのモデルがⅣ型、1950年以降シャッターがシンクロコンパーとなったモデルがV型です。戦後型は12コマ撮影できます。なおユニバーサルスーパーシックスのフィルム装填はスタートマーク式です。
このように力が入ったモデルのためか、手に持つとその作りの良さと、押し出しの効くデザインと重量に感心します。
この度、希少とされる 戦後後期型 を入手しました、機能的には不具合は無いように見えましたが、年代もあり 念のため 各部グリスアップ、シャッター機構整備、レンズクリーニング、メーター整備を済ませ、全機能不具合無く動作することを確認いたしました、シャッター機構に3ヶ月の保証が付いています。
スーパー・イコンタ/セミ・イコンタ と比べると 少なく、メーターも機能する 戦後後期型のV型は 一段と希少で 、大口径の80mm2.8 のOpton Tessar の魅力と合わせ今でも十分お使いいただける 人気のスペックとなっております、
ただ、写真撮影中 外観的にメーター表示窓右上の軽いアタリによる変形部分があり、念のため修正加工をすませており、その部分の写真は濃度を上げておりますので、ご確認願います、
届いてから「気になる」と申されても困りますので、気にされる方に「気にしないで・・」と いうのも方向違いなので、当機は不向きだと思います・・・ということで、この価格と致しました、機能的には問題ないのですが、気にされる方は ご容赦願います。
縦横を意識させない6X6フォーマットで、オプトン・テッサーを使いこなすに「不足」はありませんぞ・・・いかかですか?
■外観、前述内容 特に不具合は無いように見えます。
■シャッター 全速動作します。
■フィルムは120規格。
■前述のメーター表示窓上に小アタリの修正跡あります(写真参照)。
■レンズに特に目立つカビ・キズ・クモリないように見えます。