日本製 アルコ CR8 スーパーテクニカ
日本製 アルコ CR8 スーパーテクニカ
Dマウント ターレット式 ダブル8 シネカメラで、開発研究を重ね、ブラッシュアップし、考えられる機能を全て組み込み、さらに 同系統のダブル8機の中で高スペック・多機能に特化した高級機として登場しています。
特徴の巻き戻しや手動のフェードイン・アウトなんてシングル8機ならある程度の機種なら可能・・・だから、どう・・・とおっしゃるかも知れませんが、この機械があってこそ、後のシングル8やスーパー8機に多機能を組み込んでまとめる設計能力の淵源になっていると思います。
正直、タイトルを撮るだけでも準備に随分手間がかかり大変だった、まして撮影中にフェードアウトするなど神業に近く、不器用な自分はどうしてものシーンは現像編集後フェーダー液に浸けてフェードアウト効果とした記憶がある。
今となっては、スマホで動画なんか簡単な事と片付けられ、アプリによって消去・上書き出来、何度もやり直す事が可能な便利な時代です、確かに便利であるとは思いますが 何か 「こじんまり」 としたゲーム感覚的な気もしないでもない。 取り返しのつかない8ミリフィルムでは、いつもフィルム代と現像代を気にしながら 真剣そのもの、ロスが無いように仲間と連絡しつつ、役割を決めては映画チームよろしく楽しんだものです。
自分は、シングル・スーパー8 の高倍率ズーム世代で、ダブル8のターレット機の世界を後になって各方面の方々から知らされ、ボレックスに傾倒しつつも アルコもその中のひとつで、大口径に対応した大き目のターレット部、ファインダー内のフィルム残量表示と巻き戻しクランクなど、これでもか・・・の満艦飾のテクニカは捨てがたく、いまでも絶対のファンが根強い人気を支えているのです、多分 自分もその一人なのでしょう。
またフィルム圧板のないスーパーはどうしてもフィルム走行中にピント移動が起きるのですが、ダブルはシングルと同様にフィルム圧板の間をフィルムが通るので平面性が良く、つまりピント移動が起きません。 高倍率ズームを競った当時の高級8ミリと比べてフィルム画面が小さいにもかかわらず、焦点距離固定レンズの良さもあって同等の映写画質が出来た思い出がある。
そんな、こんなの、思い出いっぱいのアルコ スーパーテクニカです、状態として年代なりの使用感・塗装落ちなど否めず、ピカピカをお探しの方には不向きです。本体には次のレンズ3本と対応するファインダーが載せられています
標準:CINE-S.ARCO 13 mm1.4+パララックス補正レンズ
広角:CINE-W.ARCO 6.5mm1.4
望遠:CINE-T.ARCO 38 mm1.4
ほぼ50年を経た、ゼンマイの反発力・ドラムのはずみ力で動く機械仕掛けの8mmカメラです、絶対の精度を保証出来るものではない事をご理解いただける、クラシックなゼンマイ式8mmファンの方々にはオススメです。
■シャッター 16.24.32.48.64 全速作動します。
■各レンズ、出来る範囲のクリーニングを済ませました。
■写真のアクセサリー付属します。
■電動ではなく、スプリングの反発力で動くものである事をご理解下さい。
■メーター年代相応の反応します、表示盤部に塗装落ちあります。